所沢駅東口から徒歩5分の教会。毎週日曜日10時半〜礼拝。

2018年10月のメッセージ（裁量労働制）

　

　最近大手の電機メーカーが裁量労働制を廃止する決定を下していたことが報道されました。働くことの対価である報酬を高く設定する。その代わりに残業代が支払われない。なおかつ自分で仕事の内容をコントロールすることができる。高い報酬を得ながら自分で働く時間もコントロールできるとなれば、こんなおいしい働き方はないのではないかと思ってしまいます。しかし報道によればこの働き方によって、自殺した方、脳に疾患を負った方などが複数に及んだために、廃止が決定されたとのことです。

自分が社長でないかぎり、仕事をこなせばこなすほど、仕事は上から降ってきます。もはや自分ではコントロールできないほどの仕事に囲まれて、身動きができなくなってしまいます。そんなに多くの仕事に囲まれても、一切残業代が支払われないのです。これが一般社員、管理職が実感している裁量労働制の現実ではないでしょうか。自分にとってやりがいのある仕事が、苦しみに変わってしまうことほど悲しいことはありません。

　私たちにとって働くとはどんな意味を持っているのでしょうか。やりがい、自己実現、収入のアップ、出世など様々でしょう。その目標に向かって邁進しながらも、いつの間にか仕事の重荷に耐えられなくなっている私たちの現実の姿を思わされます。私たちはこの循環から抜け出すことができません。

　しかし私たち人間を創造された神がおられ、その神が創造された私たち一人ひとりを、神にとって価値の高い存在として見てくださっているとするならば、どうでしょうか。私たちの仕事の視野は格段に広くなり、心の安心を取り戻すことができるのではないでしょうか。聖書は語ります。「わたしたちは四方から苦しめられても行き詰らず、途方に暮れても失望せず、虐げられても見捨てられず、打ち倒されても滅ぼされない」と。あなたと共にいて、仕事を守ってくださる神がおられることを覚えてください。そしてその神に祈りをとおして相談してください。神はあなたの祈りを必ず聞いてくださいます。